自律神経の働き
人間には自律神経システムというものが存在します。
自律神経システムの中枢は脳の中心部分(視床下部)と延髄にあります。ここがターミナルとなり全身臓器に自律神経線維が張り巡らされています。
自律神経には交感神経と副交感神経(迷走神経)がありますが、そのうち交感神経は全身の血管にくまなく張りめぐらされていて、血管を強く収縮させる働きがあります。
交感神経には、下半身の血管を拡張したままではなく収縮させる働きがあります。そのおかげで私たちは、立ち上がったときも血圧を維持することができるのです。
ところが、何らかの原因で交感神経の機能が低下すると、血管が十分に収縮しないため、血液が下半身にとどまったままになってしまいます。すると、血圧の維持は困難になり、低下します。交感神経の機能を低下させる代表的なものに糖尿病性自律神経障害があります。